賃貸 vs 購入: マスオさん家族の住まい選びの旅

あらすじ

賃貸か購入か、新築か中古かといった住まいの選択に悩むマスオさん家族の会話を通じて、住宅購入に関する重要なポイントについて考えます。アドバイザーの小椋不動産オグラ氏が具体的なアドバイスを提供し、家族が理想の住まいを見つけるためのヒントを探ります。住まいの選択で迷っている方々にとって、有益な情報が満載です。

登場人物

マスオさん(夫、32歳、会社員)
サザエさん(妻、32歳、会社員)
タラちゃん(息子、4歳)
小椋不動産 オグラ氏

本編

マスオさん:
「そろそろ今の部屋も手狭になってきたし、子供が小学校に入る前に家を購入して、自分たちの基盤をしっかりと作りたいね。」

サザエさん:
「そうね。途中で転校というよりは今のタイミングで引越しもしたい。今の賃貸で毎月払っているお金ももったいない気もするから、ここで思い切ってマイホームを手に入れるというのは私も考えていたの。」

マスオさん:
「ただ、最近、お子さんが独立して夫婦ふたりきりの生活になった上司が郊外の家を売って中古のマンションを買ったんだよね。それを思うと、本当に高いお金を払って家を買うべきなのか迷ってしまう。自分の会社も収入もずっと安定しているという保証もないし…」

サザエさん:
「だからといって、ずっと賃貸では近所づきあいも希薄になるし、きちんと自分たちの拠点になる場所はあったほうがいい気がする。」

マスオさん:
「さっそく、今回のアドバイザーのオグラさんに聞くことにしよう!」

小椋不動産 オグラ氏:
「賃貸と購入のどちらが得か。よく議論される話題ですが、仮に『60歳で支払う金額が同じ』となれば、61歳からは毎月の家賃分購入したほうが得です。住まいを購入した場合は資産として形に残り、賃貸は何も残らない。ただし、賃貸のメリットとしては住まいに縛られないという自由さがあります。」

サザエさん:
「家族の拠点、基盤、資産。そう考えるとやはり購入かな…」

マスオさん:
「そうだね、働くことのモチベーションを考えても、賃貸生活から抜け出して念願のマイホーム購入だ! 足踏みするのはもったいない!?低金利、増税前の今は買い時!」

サザエさん:
「購入に適したタイミングというのはあるんですか?」

小椋不動産 オグラ氏:
「“買い時”というやつですよね。『頭金が貯まったら買おう』など、そのうち…と考えているなら、早いほうがいいですよ。」

マスオさん:
「その根拠は?」

小椋不動産 オグラ氏:
「理由は3つあります。家賃を払うなら、その分、早く購入をして、月々の支払いにあてたほうがいいというのが一つ目。二つ目は、ローンを組むなら金利が低い今が狙い目だから。三つ目の理由としては、新築を購入するなら消費税がかかるので、増税前に買った方が得策と考えられるからです。」

サザエさん:
「たしかに、『タイミングが来たら…』と、ずるずると家賃を払うのはもったいない。低金利に消費税というのも、大きいですよね。」

マスオさん:
「そもそも高い買い物だから。“お得でいい物件”が一番ありがたいのだけどね。」

サザエさん:
「夫の通勤に便利な駅近で、買い物がしやすい商店街があって、子育てにふさわしい環境。部屋は家族がもう一人増えても大丈夫なくらいのゆとりある広さが欲しい。理想がすべて叶う家を買うには、宝くじを当てるしかないかも (笑)」

小椋不動産 オグラ氏:
「皆さん同じことをおっしゃいます。私だってそう思います(笑)。ただ、先ほどご主人がおっしゃった“お得でいい物件”ですが、ひとついい案があるんです。」

マスオさん:
「お!どんな案ですか!?」

小椋不動産 オグラ氏:
「中古物件です。同じ地域で同じ広さの物件を比較した場合、新築に比べて中古はお得に購入できます。」

サザエさん:
「でも、中古はボロいというイメージが…」

小椋不動産 オグラ氏:
「そのかわり、安く買って、自分の好きなようにリフォームできるメリットがあります。例えば、キッチンは対面式でリビングは12帖、あえて和室を設ける…など、自分の思い通りに作り替えられる。新築は確かにピカピカできれいです。けれど、すべてが自分の理想ではないはずです。新築では叶えられないものが中古なら叶うんです。」

マスオさん:
「そうだよね。イチから自分の思い通りを形にする注文住宅なんて絶対にムリだ。それなら中古でハコをお得に買って、中にお金をかければいいというわけだ!」

サザエさん:
「ちょっと気がかりなのは、親が新築じゃないと納得しないんじゃないかと…。家建てるなら援助するって言ってもらっている手前、中古とはなかなか言いづらいものがあります。」

小椋不動産 オグラ氏:
「そもそも住まいの買い方として、まず、自分たちは住まいにどのくらいのお金をかけられるかをご夫婦で相談する必要があります。例えば、月々10万円程度のローン返済と考えると、1%台の金利の今は、3000万円の住宅ローンが組めます。すると購入予算は総額3000万円となります。新築なら3000万円で購入となると、部屋の広さは確保したいから、必然的に郊外など立地的な条件を妥協することになるでしょう。けれど、立地のいい新築5000万円エリアの中古物件を2000万円で購入し、リフォームに1000万円かけてトータル3000万円でちょっと古いけれど、立地がよく、こだわりのあるお洒落な住まいが手に入る。そもそも、駅前など立地がよい場所には、すでに家が建っているので新築狙いは厳しいという現実もありますよね。」

マスオさん:
「なるほど!」

小椋不動産 オグラ氏:
「加えて言うなら、中古物件は売却損にもなりにくい。戸建は20年で建物の価値はほぼゼロ。つまり、建った瞬間からゼロに向かって価値は下がっていくのです。逆に価値が下がりにくいのが土地。つまり、新しいということにこだわって立地条件の悪い新築を買うよりは、立地の良い物件を中古で購入したほうが、売却時の価格の下がり具合にも驚かずに済むのです。」

サザエさん:
「新築推しの両親も今の話なら、説得できる気がします。」

マスオさん:
「中古は損をしにくいとは、貴重な情報です。中古+リフォームという選択肢が見つかったら、一気に住まい探しが楽しくなってきました!」

まとめ

今回のポイントは、「住まいに自分を合わせるのではなく、自分に住まいを合わせる」です。自分たちの望む住まいを自ら作っていくことを楽しめれば、その先には真の豊かな暮らしが待っていそうです。次回は「理想の暮らしを叶える物件探しのコツ」など、さらに突っ込んでテーマを深掘りします。ぜひ、お楽しみに!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です